ディカプリオが来日した。でもビョンホン来日にかき消され、あまり目立っていないような気がする。やっぱり、いまだに韓流根強しなのかな?さらにウィル・スミス親子にも負けていたような。
本日公開の 『ディパーテッド』 。言わずと知れた、アンディ・ラウとトニー・レオン主演でヒットした香港映画 『
インファナル・アフェア』 のリメイク。アンディ・ラウ扮する、警察に潜入するマフィアの役にマット・ディモン、トニー・レオン扮する、マフィアに潜入する警察の潜入捜査官役にレオナルド・ディカプリオ。
イマイチ、だというウワサをよく耳にしていたのだけど、これはハリウッド的で面白かったと思います。スコセッシがゴールデングローブ受賞していたし。確かに、 『インファナル・アフェア』 好きには納得いかない作品かもしれないですね。
おそらく、香港とハリウッドでは宗教観が違いすぎる。『インファナル・アフェア』の副題は、"終極無間"、"無間序曲"。仏教用語でいうところの"無間地獄"、一度落ちてしまうと、決して終わらない、そして間断なく永遠に続く、苦しみの地獄のこと。輪廻とか死後の罰とか、仏教特有の考えであって、おそらく、欧米では理解しがたいのでしょうね。実際、今回のタイトルは『ディパーテッド』="死者"。やっぱり、アジア映画の方が深みがある気がします。アジア人として。
とはいえ、『ディパーテッド』が面白かったのは、ジャック・ニコルソンとマーク・ウォールバーグのキレ気味な演技ではないかと。特にマフィアのボスを演じたジャック・ニコルソンの方は、主演の二人をかなり食っていて、汚い言葉を連発し、俺様主役位のキョーレツな演技で圧倒された。そして、オリジナルではアンソニー・ウォンが演じていた、潜入捜査官をマフィアに送りこむ警察側のボスの役割を、マーティン・シーンとマーク・ウォールバーグが二人で分け合っている。結局最後にマーク・ウォールバーグが重要な役目を果たすのだけど、ニコリとも笑わず、善人のディカプリオをけなしまくり、周囲の警察仲間とも足並みを合わせようとせず、自分の思い通りにコトを冷酷にすすめる警察官役にとても好感を持った。
ちなみに最近知った情報なんだけど、彼は、アイドルグループ"ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック"に所属していたらしい。ウォールバーグ兄弟は何人かいたと思うんですが、兄ちゃんに誘われて、NKOBに入ったはいいが、すぐにやめたらしいというのは、あまり知られていない事実らしい。
根本的な考え方は違うにしても、オリジナルを忠実に再現しているシーンが多く、ハリウッドの製作側もオリジナルの香港映画に敬意を表しているんだな、と思いました。かの有名な屋上シーンや、ピンク映画館で落ち合うところ、屋上から落ちるシーン、封筒に書かれた文字、などなど。
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