この映画『
ヴィーナス』は、とあるおじいさんにすすめられたので、観にいってきました。おじいさんといっても、前は大きな会社の社長さんをやっていた偉い人みたいなんだけど。その方曰く、「僕らの世代にいたく響く映画。でも若い人も感動すると思うよ。」
主演のピーター・オトゥールは去年のアカデミー主演男優賞にもノミネートされている。ピーター・オトゥールといえば、40年以上も前に上映された『アラビアのロレンス』としてあまりにも有名で、オントシ75歳。
そんな彼が扮するのは、50歳以上も年下の友人の親戚の娘に恋してしまう俳優の役。娘はどう見ても良い娘ではなく、どちらかというと、あばずれのような娘なんだけど、老人と接して少しずつ変化していく姿がちょっとかわいく思えた。
邦題のキャッチコピーに、「男って、いくつになっても・・・」とあるけれど、その通り。老人は娘にとっては人生の大先輩であるわけだから、尊敬に値すべき態度で、娘を少しずつ良き方向に導いていくわけなんだけど、その一方、思春期の男子中学生のように、娘の裸体をのぞいてみたり、娘の肌に触れてドキドキしてみたり。
ぱっとみ、ただのエロジジィなんですが、「まったくオトコっていうものはいつまでたっても・・・」と、とても愛おしく感じられる作品です。途中、事件はあったりするけれど、とてもあたたかいものが心に残る映画でした。
ちなみに音楽は、日本でも大ブレイクしたコリーヌ・ベイリー・レイの曲が何曲か起用されており、映画全体に流れる雰囲気もとてもすてきでした。
また、
公式サイトでも見られますが、この映画のチラシやポスタービジュアルが、映画の中で老人が娘を連れて行った美術館で見せた、裸婦が後ろ向きで横たわる絵画「鏡のヴィーナス」をパロっているビジュアルで、これまたとってもステキです。ヴィーナスが飲んでいる赤い奇妙な液体は映画の中にも出てきます。
「ヴィーナス」の映画詳細、映画館情報はこちら >>