ちょっと前になりますが、映画を観ました。
まずは、『
南極料理人』。
堺雅人だし、音楽はユニコーンの阿部義晴だし、私にとってはかなりのツボ。そして私のまわりはなぜかほとんどみており、口をそろえて、「観るべき!」と言っていた。
とりあえず、お客さんを楽しませるいろんなところを心得ている映画だな、と思いました。
メジャーすぎない、いい感じのキャスティングしかり、音楽しかり、ほんわか人情劇しかり。そしてなんといっても、堺雅人演じる料理人・西村が繰り広げる、隊員たちのための家庭料理の数々。料理を見ているだけでも楽しいものでした。
そういえば、先日、
涸沢フェスティバルに行った際に、アウトドアブランド「Marmot」の方が試着させてくれた、標高8000m級の山で着用するという、このダウン。こんなダウンを映画の中でもみんな着てました。
あったかいんだね。
隊員8人それぞれのストーリーがあって、次々バラバラに展開されるんだけど、みんなで一緒に囲む食卓でうまく融合して、映画もまとまっている気がしました。大きな事件はなくても飽きがこなくて、いつまでも観ていたい映画です。
お気に入りは、西村シェフが巨大ローストビーフにナイフを入れる際に
「では、まいります!」
というセリフと、堺雅人の目つきがとても素敵でした。
あと、イクラのほかほかおにぎりと伊勢えびのエビフライが魅力的。
続いては、堺雅人つながりで、『
クヒオ大佐』。
この映画は、なんというか、恵まれない幼少期を過ごした、屈折した男性の悲哀をあらわしたというか、ただのコメディというか。
カタコトの日本語を話し、アメリカ軍服を着こんで、次々と女性を口説く、”ジョナサン・エリザベス・クヒオ”。しかしてその実態は、暗い過去を持つ、ただの日本人詐欺師。何年も前の実際の詐欺事件が元になっているそうです。
面白かったけれど、あまり後には残らない映画だったかと思います。
ただし、私的にかなり衝撃的だったのは、堺雅人のラブシーン。
『ハチミツとクローバー』
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』
『アフタースクール』
『クライマーズ・ハイ』
『ジャージの二人』
いくつか堺雅人の作品は観ていますが、彼のラブシーンは初めて見まして、予期していなかっただけに、かなりドキドキしました。というか、ショックだったんだと思います。
めちゃめちゃ美形なわけでもなく、どちらかというと地味な存在の彼ですが、最近になって、主役級の映画やテレビドラマの出演があいついでいるのはなぜなんでしょう。
私は、控えめながら、奥に秘める狂気を感じさせるつめたい感じの微笑みとか、何を考えているかわからないつかみどころのないたたずまいとかが、とても魅力的だと思います。
総じて、『南極料理人』は映画館にいくべきですが、『クヒオ大佐』は堺雅人好きの人がDVDで見れば良いかと思いました。